caseロミオ・ルリ



(不気味に静まった室内だが、時折ガタガタと風の音らしきものが聞こえる。薄暗く、奥の様子までは視認できない)


ロミオ  「…えーと」
ルリ  「……空気、こもってる感じがする」
ロミオ  「……ん…」

冷静に辺りを見回すルリと、同じく一見落ち着いているが少し焦りがあるように見えなくもないロミオ。

ロミオ  「…ま、さっさと終わらせようか」
ルリ  「ん、うん」


(背後でがしゃん、と大きな音が聞こえた。 振り返ると、棚から装飾品が落ち割れた音だったようだ)


ロミオ  「ん!!」
ルリ  「きゃっ?」
ルリ  「あー……!……あーあ」

ロミオがびくりと背筋を伸ばした。 ルリは割れた装飾品を拾い上げる。

ロミオ  「……そ、それが落ちただけか…」
ロミオ  「…やれやれだ」
ルリ  「うん……」

さりげなくルリが破片を横に避ける。心なしかロミオより落ち着いてるように見える……

ロミオ  「い、行こう…」


(静まり返っていた室内だが、何処からともなくピアノの音色が聞こえてくる。 人の気配はない……)


ルリ  「……?」
ロミオ  「…ピアノ、だ…」
ルリ  「……何処から……?」
ロミオ  「…手入れがなってない音だな…」

2人とも特に驚かず、ずれた感想を漏らすロミオ。


(まっすぐ歩いていると、足元を素早く何かが通り抜けた。 鼠か何かと思われるが、一瞬の出来事で判別はできない)

ルリ  「!」
ロミオ  「ルリ?」
ロミオ  「…どした?」

何かが通り抜けていった方向を見て、ルリが軽く思案する。

ルリ  「んん…… ……ううん」
ルリ  「たぶん、ねずみさん」
ロミオ  「…そっか…お化けも嫌だけど、ネズミもやだな…」


(コースが分かれている。 直進すべきか、扉を開けて左折すべきか……)


ロミオ  「うーん…先があるけど…」
ロミオ  「どうする、ルリ?」
ルリ  「……こっち、何だろう。奥じゃなさそうだけど…… (扉に興味を示している)」

進行方向から左の扉に興味を示すルリ。

ロミオ  「じゃあ、そっち覗いてみようか…」
ルリ  「うん」


(扉を開いた途端、白くひらひらした物が上から2人に覆い被さった。……古いカーテンのようだ)


ルリ  「ひゃんっ?」
ロミオ  「あわぁっ!?」
ロミオ  「…ぬ、布……シーツ?カーテン?」
ルリ  「ん、んんん ……埃臭いっ」

驚きもそこそこに、何とか纏わりついてきたカーテンを振り払う。

ロミオ  「ぺっ、ぺ…」
ロミオ  「お、脅かしやがって…!」
ルリ  「……ふふ (ロミオの髪を払い) ……あとで、また綺麗にしてあげるね」
ロミオ  「ん、うん…ふふ」

ルリがロミオの髪を払い、微笑み合う二人だった。


「(ドアに張り紙が貼ってある。「この部屋には目を瞑りながら入るように! -マリン」)


ルリ  「……???」
ロミオ  「…張り紙……」

再び扉に突き当たった。案外丁寧な字で張り紙がしてある。

ルリ  「……目を瞑りながら?」
ロミオ  「…だってさ」
ルリ  「………はいっ」
ロミオ  「…行こうか」

2人とも指示通り目を瞑り、ロミオがルリの手を引きながら扉を開けた。


(扉を開けると同時に、肩にひんやりとして柔らかい物が落ちてきた。 …確認するとコンニャクだった)


ルリ  「ひぇやっ?」
ロミオ  「んがっ!?まっ…ひっ」
ロミオ  「なにかが!!なめ…」
ロミオ  「なめ…」

大分混乱しているロミオ。対してルリがぱっと目を開くと、目にも止まらぬ速度で落ちてきたものを掴み、眺める。

ロミオ  「…こんにゃく」
ルリ  「……こんにゃくだね」
ロミオ  「……」
ロミオ  「……ただのこんにゃくだ」
ルリ  「……マリンったら。本当に暇なんだな……」

呆れたように息を吐く2人だった。

ロミオ  「…やれやれ…しかし」
ロミオ  「…クロエの件のせいだろ?…あれ、は」
ロミオ  「…つまらない真似をしたものだ、マクベス…」
ルリ  「…………他に、思い付かないし、ね……」
ロミオ  「……」
ルリ  「……」

こんな所を探索しているそもそもの原因を回想し、2人はなんともなしに降ってきたコンニャクを揉み続ける。

ロミオ  「…話は後だ。戻ろう」
ルリ  「……ん……うん……」

ぽん、とロミオがルリと頭を撫で、その手の下からルリが微笑で返す。
掴んでいたコンニャクが放たれぶらりと吊るされるのを見送り、二人はゴール地点まで歩を進める。


(目の前にバッジが置かれている。指示されていた物のようだ)


ルリ  「……バッヂ、と……?」
ロミオ  「…これは…?」


(テーブル上の埃まみれの写真立てに、車椅子に乗った赤髪の少女と、その横に紫髪の少年が写っている)


ロミオ  「…誰だろう」
ルリ  「……」

そっと写真立てを手に取るルリ。

ルリ  「……赤い髪の、女の子」
ロミオ  「…うん」
ルリ  「……リンが話してた子のことかな。……でも、隣のは……」

その横の少年については、彼女の話には含まれていない。
微かに首を傾げる二人。

ロミオ  「…帰ろうか、ルリ?」
ルリ  「……う、ん。……」

ルリが端末に写真を記録させ、バッジを手に取る。
未だピアノの音が僅かに響く中、二人は屋敷を後にした。


MISSION CLEAR!

  • 最終更新:2015-09-28 19:44:01

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