G.D.A

01.GREATEST DIRTY ASH


幾度目かの「大型ダーカー」襲撃、アークスシップ防衛。

ヒーロー達の絶大な火力で押し返され、蹂躙されていく「穢れた悪」の群。
今回「も」始めに襲われた箇所を除けば、そう大きな被害はないようだ。


・・・半ば作業と化した、重大であるはずの任務。
それを淡々とこなすアークス達の中に、その少年―――ロミオは居た。


群の大元である大型ダーカーを退け、その身が崩壊し「黒き灰」となるのを見届ける。
尚続くアークス達の喧騒の中、ロミオはある姿を捜し求め、周囲を懸命に見渡していた。


同僚達と共に同じ防衛任務に就いたある少女。
自分の剣になると、自分を守ると。信じてくれ、と真っ直ぐに宣言してきた相手―――ルリ。
その言葉を信じ、初めて共に大きな任務へ。
しかしロミオは戦闘の最中彼女を見失い、それを探すうちに仲間からも逸れてしまっていた。


自らの未熟さに歯噛みし、銃を握り締める。
いくら単純な任務とはいえ、他に類を見ない程の大規模な戦闘を行っているのだ。
毎回の死傷者は決して少なくはない。

仲間達は・・・そして、ルリは無事だろうか。
漸く馴染んできた場所を、仲間を、少しでも失いたくなかった。


「・・・ロミオ!こっちだぜ!」
自分を呼ぶ声を聞き、慌てて振り返る。
共に出撃した一人であるロウフルが、こちらに嬉しそうに手を振っている。
彼の背後には共に出撃した仲間達も。
その中には、ほっとした様子でこちらに笑顔を向けるルリの姿もあった。


武装を解きそちらへ歩み寄ろうとした、その瞬間だった。


視界が一瞬黒く染まる。
何が起こったか理解できず、仲間が待っているであろう方向へ思わず手を伸ばす。
その手に絡みつくように、赤黒い靄が這う。
言い知れぬ嫌悪感に思わず叫び声を上げそうになるが、口を開いた瞬間、靄が体内にまで―――


仲間達は、崩れ落ち掻き消えた筈の黒き灰がロミオに纏わりつくのを見た。
まるで油断した彼を狙い済ますかのように。
ロウフルらが駆け寄り灰を払うと、それは先程と同じように周囲へ散り、消えていく。
彼らもまた何が起こったか理解できないまま、激しく咳き込むロミオを引き摺るようにキャンプシップへ帰還するのだった。




幾度かの検査の後。
結果、「D因子」による汚染は「今の所」検出されなかった。
僅かに体内に因子が潜伏している可能性があること、そして一度因子を取り込んだ身体はそれを「受け入れる器」が出来易いことを聞かされ、
必要以上にダーカーとの接触を持たないよう忠告を受ける。


遠回しなアークス廃業勧告。
心配し、結果を知りたがる仲間達の言葉にすらそれを思い出す。
鬱陶しくさえ思いおざなりな返事で誤魔化す日々。


そんな中で世話を焼き、心配し続けたのはやはりルリであった。

先日のダーカー襲撃から程無く恋仲になっていたルリに対しても、本当の事は語らず誤魔化し、時には蔑ろに扱う。
それでも食い下がり優しく声をかけてくるルリに、ロミオは本当の結果、そして抱いている不安を吐露する。


ルリからのどんなことになっても「守る、信じる」という言葉に安堵するロミオ。
自分もまた、どんなことになっても信じ、共に戦おうと決意する。


  • 最終更新:2014-06-09 21:08:06

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